京都ちーびず
ちーびず推進員が京都府内のちーびず(地域力ビジネス)を体験・体感して報告します!

大人気の京都伏見『なやまち朝市』に行ってみた

ちーびずマルシェとは
京都府内、地域の食材で作ったこだわりの加工品や地域の特産品など、各地域団体の産品をお届けする「京都ちーびずマルシェ」。 普段なかなかお目にかかれない、美味しい物盛り沢山でお待ちしています!
この記事に登場するちーびずさん
壇美恵子さん(だん弥)
壇美恵子さん(だん弥)京都・伏見で約40年にわたって農薬・化学肥料を使用せずに野菜やお米作り。
皆様に「美味しい」と喜んでいただけるのが、何よりも嬉しい。
中村光宏さん(ひかり餅・中村本舗)
中村光宏さん(ひかり餅・中村本舗)普通のお米の生産から、2002年、一念発起してもち米の生産開始。
自分たちが安心して口にできるもの以外はお客様に提供しない!ことをモットーに、原料生産から様々なもち加工品の製造を行っている。

◆ここで朝市が始まったわけ

asaichipic月曜日の朝9時30分過ぎ。納屋町商店街の北詰にはすでに人だかりができている。軽トラックから野菜が降ろされるや否や、きちんと並べられるよりも先にお客様が群がる。これが『なやまち朝市』の日常風景だ。

なやまち朝市が始まったのは約1年ほど前の2016年2月。それには次のようなストーリーがあった。

納屋町商店街は、古くから洛南地域最大規模の生鮮食料品店が並ぶ商店街として、栄えてきた。伏見区全域のみならず、隣接市町村である宇治市、城陽市、久御山町などはもちろん、大阪の樟葉や枚方からもお客さんが訪れ、毎日が大晦日のようだったそうだ。

しかし押し寄せる時代の波には勝てず、2012年と2014年に八百屋さんが、2013年に肉屋さんが相次いで閉店し、生鮮三品(肉、魚、野菜)のうち、肉と野菜の専門店が姿を消してしまった。代わりに飲食店舗や整骨院などが入ってきて、商店街の景色はずいぶんと変わった。(とはいえまだ納屋町商店街には、魚屋さんが4件、生鮮品も一部扱う総合食料品店が1件あって地元の常連さんたちで賑わっている。)

困ったのは、鮮度の良い野菜を求めるご高齢の方だ。ショッピングカートを押してスーパーまで買い物にいくのは大変で、できることなら近所の商店街でお買い物をすませたい。

生鮮品を扱う店が減って、商店街の他の店も困った。肉も野菜も魚も揃う17361494_1439925462724619_5487513483663594057_nから、消費者が商店街にお買い物に来てくれる。何か一つ欠けると、お客様はスーパーに流れてしまう。

一方で地域の農家さんにも悩みがあった。現在の一般的な流通システムでは、野菜の販売価格は市場価格に左右され不安定である上、規格外の商品は買い取ってもらえないので、見た目の良い野菜を作る必要があり、それには農薬も必要だ。しかし、できることなら農薬は使わずに、肥料は有機肥料だけを使って、自分が食べたくて子供にも食べさせたいと思える野菜を、お客様にも食べてもらいたい、と思う農家さんも多い。そうやって精魂込めて作ったお野菜は、美味しくて、安全で、しかし葉に虫食いがあったり、形がちょっと歪んでいたりするので、売り先がない。

そこで、鮮度の良い野菜を買いたいご高齢の方と、お買い物客に来て欲しい商店街と、鮮度の良い野菜を売りたい地元の農家の方との三者互いのニーズに応える場として、2016年になやまち朝市が始まった。

◆除草剤を使わずに栽培した野菜

dansan初回から皆勤で出店している、「だん弥」の壇美恵子さん。久我で40年間にわたって有機肥料、無農薬野菜を作り続けてきた。

「農薬を使わないから、虫も大変ですよ。ほうれん草なんか、一枚の葉に30個ほども穴が空いて、ちょうちょがたくさん舞ってて。近所の農家さんから苦情が来ました。そんなにちょうちょを集めてもらっては困る、と。」

だから現在では、近隣に他の方の畑がない場所で野菜を栽培している。

「でも一般の農家が農薬を使うのは、虫よりも除草のためなんです。ベトナムの枯葉剤がそうであったように、除草剤は人体にも少なからず影響があります。だから私は使いたくないんです。」

除草剤を使わないと、当然ながら雑草がどんどん生育する。壇さんは言う。

「ニンジンなんかは雑草に負けるので、草引きが大変です。すごい重労働。でもダイコンは葉の生育が早く雑草にも勝つのでそれほど問題ない」

作物に合わせて知恵を絞れば農薬は使わなくても野菜の栽培はできる。昔はどこでもそうだったはずだ。肥料も化成肥料ではなく、有機肥料のみを使っている。こうして作られたお野菜は、納屋町商店街でも大人気だ。壇さんはお客さんとの会話の中で、野菜の美味しい調理の仕方なども教えながら販売していて、これもまた「新しい野菜や調理の方法を知った」とお客様に大人気だ。

◆減反政策で飯米からもち米へ

nakamurasan農家であるとともに16388294_1385170101533489_3949763603016011578_n、ひかり餅・中村本舗という加工食品ブランドを立ち上げている中村光宏さんも、休みなく出店を続けている。自分で栽培したもち米を使って作る白餅、ヨモギ餅、おはぎ、かやくご飯などが大人気で、たくさんのリピーターを掴んでいる。

実は中村さんは、2002年までは普通のお米(飯米)を栽培していた。しかし国の減反政策や米の流通事情などを鑑み、一念発起してもち米の栽培に切り替えた。以来、「自分たちが安心して口にできるもの以外はお客様に提供しない!」をモットーに、原料の作成から商品の作成まですべて私たちの手で行っている。全製品、保存料や化学調味料などは一切使っていない。17361530_1439925422724623_5812758719347325306_n

いちご大福やわらび餅など、新商品の開発にも余念がない。最近ではアメリカの日系スーパーマーケットでもお餅を販売してきた。その場でお餅をついて販売したところ、”パフォーマンス”が大いに受け、大盛況だったとか。こうした新しい取り組みを続けながら、先祖から受け継いできた田んぼで米作りを続けている。

 

 

 

◆京都ちーびずマルシェ

なやまち朝市では三か月に一回行う拡大朝市、通称『大収穫nayamachi_chibiz祭』において『京都ちーびずマルシェ』を併設し、京都ちーびずに集う方々の商品を委託で販売している。朝市に来るお客様に、普段ではなかなか目にすることのない珍しい商品を販売するとともに、京都府内各地で頑張る「京都ちーびず」の生産者の方々に、販売機会を提供するものだ。

昨秋の大収穫祭では、丹後路たにうちファームのぜいたく煮や粕漬、美山高砂市場の柿や万願寺とうがらしなどを販売した。また抽選会の景品には丹後の世屋高原のお米を提供した。こうして府内の生産地と消費地をつなぎ、地方活性化に一役買っている。

ちーびず推進員メモ

『なやまち朝市』で農産物や加工品を販売してみたい方、お気軽にご一報ください。
とくに豆腐屋さんは大募集中です。
Fujisaki
by
歴史と自然を生かした京都のまちづくりに貢献すべく、京都伏見にてまちづくり会社「ぴあぴあコミュニティサポート合同会社」を運営しています。 商店街振興、イベント企画運営、地域資源を活かすまち歩きなどの事業経験を、京都ちーびず推進員としてより広い地域で活かしていきたいです。 趣味でアイリッシュバンドを組んでいます。
ぴあぴあコミュニティサポート合同会社:http://www.pia2.org
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